素材のこだわり
Material

素材のこだわり

山賀ならではの目利き

山賀ならではの目利き

ふぐを30年以上真剣に見続け培われた目利きと天然トラフグへのこだわりは年々増していき、会社設立からの濃密な 12 年でより強い情熱となって受け継がれており、マフグやノドグロなどの素材の吟味に目利きが活かされています。

匠の仕事

山賀竜郎

株式会社山賀
代表取締役 山賀  竜郎

フグを極めた目利きの匠

メディアや人の話、または外食した時に感じた味すべてに興味津々の私は、思いついた事は自分で体験しないとイヤな性格です。
やると決めたらとことんやり、自ら原料仕入れや現地(水揚げ地)まで行き、仕入れ業者と納得するまで打ち合わせをします。職人として、入荷した原料はすべて手に触れ、時には自身で包丁を入れ確認しています。
商品開発ともなれば、他の方々のご意見も参考にさせていただきながら、とにかく試作・試食を通してチャレンジあるのみ!
自身がおいしい、又は食べたいと思う味を求め日々新たな商品開発に積極的に取り組んでいます。

山賀社長の仕事の流れ

  • 原料

    一、原料

    仕入れの希望など仕入れ業者や職人を交えて打ち合わせをします。また、市場の状況などの情報交換の場としても貴重な時間です。

  • 仕込み

    二、仕込み

    社長自らが、職人と同じ環境で共に包丁を入れ、実際の仕入れ原料の目利きをします。身の状態(鮮度)を確認し、その身に合った商品(食べ方)に選別していきます。

  • 職人や社員で鮮度確認

    三、職人や社員で鮮度確認

    確認作業は、社長自らが必ず社員とともに行います。 状態の確認はもちろん、カットや盛付方等お客様に届いて喜ばれることをイメージして取り組みます。社長として、全社員の意見は漏らさず参考にします。

  • 商品開発

    四、商品開発

    製品が出来上がったら、実際の調理方法で商品を完成させ、社長である私をはじめ、職人、社員での試食会を行います。 原料の仕入れから商品開発まで、最後まで手を抜かず自社の商品に寄り添い、責任を持ってお客様の元にお届けします。

ふぐの本場下関で山賀が
取り扱う素材の特徴

山賀の天然トラフグへのこだわりは何よりも山賀自身が天然とらふくに魅了されたことに尽きます。天然とらふくで際立つ、甘く口の中に残る余韻を楽しむことこそ、本来の「ふぐ」の美味しさを味わうことであるとの確信は今も変わりません。だからこそひたむきな天然ものへのこだわりは平成20年創業以来今日まで飽くことなく続いているのです。
また、製品の使用目的に応じた加工方法、味付けによっては養殖トラフグや天然マフグ、ゴマフグ、シロサバフグなどその持ち味を生かす素材を活用し、トラフグやマフグを使用した加工品では山口県水産加工展にて数々の賞を受賞しました。

創業数年後のこと・・・食べた瞬間に伝わるジューシーな脂と旨み、ふわりと溶けるような食感、その全てに衝撃を受け、すぐに商品開発に乗り出しました。まずは、今も人気の開き干しを生み出し、その後、独自の0℃熟成乾燥という技法により、驚くほどの旨みと瑞々しさを蓄えることに成功、お客様からの絶大な人気を誇る商品になりました。さらに炙り刺しやしゃぶしゃぶといった加工品も開発。
また島根県出身のプロテニス選手、錦織圭さんが、2014年全米オープンで準優勝した直後の帰国会見で、「ノドグロが食べたい」と発言したことで、ノドグロ人気が過熱し、数年前からは弊社の主力材料になりました。ノドグロの特性と弊社職人技術を生かした加工品は山口県水産加工展にて入賞しました。

下関と言えばもう一つ。
昭和の時代には日本一の捕鯨船基地として栄え、昭和57年には国際捕鯨委員会で商業捕鯨の一時停止が決定され、商業捕鯨から調査捕鯨に移行しますが、下関は調査捕鯨船基地として「くじら文化」をつないできました。その後も、下関は様々な活動を行い捕鯨船団の基地化を目指してきましたが、令和元年6月日本政府は国際捕鯨委員会を脱退し、7月から31年ぶりに商業捕鯨が再開されました。
弊社はこれまで他社からの仕入れでクジラ製品を扱ってきましたが、このような状況の中2021年度より捕鯨母船「日新丸」(共同船舶)との協働により自社製造商品の展開に取り組みます。

ふぐあれこれ

ふぐの本場「下関」

下関は日本で水揚げされる天然ふぐの約8割、長崎県や熊本県などで養殖されるとらふぐの大部分が集まる一大集積地です。
昭和8年( 1 9 3 3 年)に開設された唐戸魚市場(南風泊市場)は全国で唯一ふぐを専門に取り扱う日本最大のふぐの取扱い市場として知られており、日本で獲れる約20種類のふぐが集まります。

「ふぐ」と「ふく」

「ふぐ」と「ふく」

古来、フグは「ふく」と呼ばれたようで、漢字では「布久」又は「鰒」と書いていました。海水を海底に吹き付けて餌を探す行動や、釣り上げた時、膨らんでプープーと音を吹き出す姿から命名されたとも言われており、布久の表記は、平安時代に成立した漢和辞典「倭名類聚秒」に見られるもので、現在でも下関の水産関係者では「ふく」とよんでいます。

「ふくの毒」

「ふくの毒」

ふぐの毒は炭素、酸素、水素、窒素からできたとても複雑な高分子で、薬学者の田原良純博士が初めて分離して1909年に「テトロドトキシン」と命名しました。しかし構造は分からず、60年代に日米の3つのグループが一番乗りを目指して解明に挑み64年に京都で開かれた国際会議で同時に成果が発表されました。テトロドトキシンは細胞の表面にある「ナトリウム・チャネル」 というたんぱく質に強く結びついて、ヒトの場合、呼吸困難を引き起こします。
致死量は1~2ミリグラムと極めて微量で、青酸カリの約1000倍の強さ。自然界の毒では最強の部類です。
海中には小さな貝やヒトデ、藻類などに毒をもっている生物がいて、天然のフグはそれを食べて成長するのでそこから毒を摂取し蓄えることで体内に毒を持つようになります。

「ふくの日」

毎年2月9日「ふ(2)く(9)の語呂合わせから、下関ふく連盟が1980(昭和55)年に制定しました。

下関のふくにまつわる行事

29 ふくの日祈願祭

下関ふく連盟は「ふく」の語呂に合わせて2月9日を「ふくの日」に制定。下関市内の恵比寿神社では、豊漁と航海安全祈願を行って、市内の養護老人ホームへふく刺し慰問をしています。

211 ふくの日まつり

ふくの水揚げ量世界一を誇る「南風泊市場(はえどまりしじょう)」において、ふく刺しやふく関連製品の即売等が行われます。恒例のふく鍋なども登場しオークションや大抽選会などで盛り上がります。

2月下旬 ふく献上

ふくが最も美味しい時期に、天然とらふくの最高級セットを宮家に献上しています。

429 ふく供養祭

ふくシーズンの終わりを全国に告げる伝統行事。下関南風泊市場に全国各地のふく関連業者が集まりふく族の霊を慰め、関門海峡にふくを放流します。

929 秋のふくまつり

ふくシーズンの到来を全国に告げる行事。下関市内の亀山八幡宮で豊漁と航海安全を祈る神事があります。

1123 下関さかな祭

年に一度下関漁港で行われる下関商工会議所主催のイベント。 祭ではふくはもちろん下関近海で獲れた新鮮な海鮮を安価で販売。ふく刺しの即売は毎年長蛇の列で賑わいます。

主なフグとフグの仲間(取扱全5種)

  • トラフグ

    トラフグ

    フグの王様と呼ばれ、刺身(てっさ)、鍋(てっちり)など高級料理として君臨。 天然ものは非常に高級だが、現在では養殖も多く扱われている。鮮度がいいと弾力があるが水分が多く、あまり旨みは感じられないので、少し寝かせて美味となる。

  • マフグ

    マフグ

    フグの女王とも呼ばれ、トラフグの次に高級なフグとして人気がある。クセのない白身でイヤミもなく、加工品にも向いており、焼いても干してもよい。

  • ゴマフグ

    ゴマフグ

    マフグ同様ちりや加工食品に向いている癖のない白身のフグ。身がしっかりしている為、鍋具材はもちろん唐揚げや焼き物にも人気。

  • ヒガンフグ

    ヒガンフグ

    旬は秋から春。初夏にも味のいい個体がある。透明感のある白身でトラフグ属の中でも比較的しまっている。

  • シロサバフグ

    シロサバフグ

    安くておいしいので国産だけではなく、中国などからの輸入も多い。 身は透明感のある白身。熱を通しても硬く締まりすぎない。